年間〇回の停電が発生!フィリピンの送電網事情と停電に備える太陽光発電システムの導入
皆様こんにちは、株式会社サステナです。
日本では当たり前のように使うことができる電気ですが、海外でも同じとは限りません。
今回はサステナが事業を展開しているフィリピンにおける停電の発生状況とその対策としての太陽光発電システムについて触れていきたいと思います。
フィリピンでは頻繁に送電網の影響による停電が起こる
さて、皆様はフィリピンにおいて停電がどれくらいの頻度で起きているかご存知でしょうか?
下記は2020年に起きた送電網の影響により発生した停電に関する表です。

回数だけ見ても、なんと年間27回となっており、ほぼ毎月のように送電網の影響により発生している停電があることが分かります。
想定される停電の理由としては、火山の噴火や降雨による障害のような自然災害に起因するものから、設備の故障や不具合等、様々なものが挙げられますが、いずれにしても日本ほど送電網が強くないことが分かります。
このことを前提として考えると、フィリピンに工場や事業所を出すときは普通の送電網では停電があるものと考えて設備の準備をしなければいけません。
太陽光発電システムを活用して停電時に備えるには
多くの方が勘違いしやすいのですが、太陽光発電設備を導入したからと言って、停電対策に使えるわけではありません。
一般的な自家消費型太陽光発電システムは、既存の配電会社からの電力供給と太陽光で生まれた電気がインバータを介して商用電力として負荷へシームレスで供給する為に、系統の状況や条件(整定値など)に合わせる必要があり、系統に異常が生じた場合は安全が確保されるまで、太陽光発電からの電力供給も切断されてしまいます。
つまり、折角太陽光発電システムで発電した電気があるにもかかわらず、停電中は建屋内の設備で電気を使うことが出来ません。

停電時等の非常時に太陽光発電システムを使用する方法としては、下記3つの方法が考えられます。
①余剰分を含む太陽光より発電した電力、または商用電力を蓄電池に貯めておき、夜間や停電等の非常時に貯めた蓄電池より電気を特定負荷に供給する。
②非常用発電機で電源を確保しておく。
③自立運転機能付きインバータを当初より設計設置し、最低限の電源を確保する
※全ての負荷に対応できるわけではないので、非常時、停電時、災害時に必要な電源に絞る


上記の対応をしておくことで、送電網の影響による停電時や災害時にも電気を利用できるようになります。
ただし、現時点では蓄電池の価格が高いため、中々費用対効果を得ることはできませんが、今後蓄電池が安くなってきたときには上記のようなシステム導入も検討の余地が出てきます。
太陽光発電システムの導入は停電対策以外のメリットも
そして、当然ですが、太陽光発電設備のメリットは停電対策だけではありません。
フィリピンでは電気代の高さに頭を悩ませる経営者の方も多いですが、電気代の削減に繋がったり、今多くの企業が取り組み始めているSDGsやRE100プロジェクトといった観点においても、太陽光発電は大きな意味を持ちます。
太陽光発電システムの全体的な導入メリットについては、また改めて別のコラム記事でご紹介したいと思いますが、電気代の面についてはサステナの方で個別シミュレーションを行うことができますので、もし太陽光発電設備の導入をご検討中の方がいらっしゃいましたら、お声掛けくださいませ。
まとめ
以上、いかがでしたでしょうか。
サステナではフィリピンに進出している事業者の方や投資家の方向けに、定期的にフィリピンの電力事情や太陽光発電設備への投資メリットについてお伝えしています。