フィリピンに進出している製造業者必見!高騰するフィリピンの電気代とその削減方法!
皆様こんにちは!
フィリピンで太陽光発電設備工事を行っている株式会社サステナです。
今回の記事では、製造業で既にフィリピン進出を行った企業様向けに、フィリピンの電気代の実情と電気代を下げるための方法についてお伝えしていきます。
▼毎年値上がりするフィリピンの電気代▼
フィリピンは発展途上国であり、年々物価が上昇しています。
下のグラフはフィリピンのインフレ率の推移ですが、この10年間で平均して毎年約3%近くのインフレ率となっています。
2021年10月時点で、2021年のインフレ率は4.3%と見込まれておりますが、このようなインフレに伴って電気代も上昇しています。

「毎年上昇する電気代をどうにか改善したい」「普段支払っている電気代が削減できれば利益率が上がるのに」等がきっかけで、太陽光発電設備を導入する企業様が増えています。
フィリピンでの電気代の現状
さて、それでは実際に電気代がどれくらいなのかについても触れておきたいと思います。
フィリピンでは、日本のように電力小売りの自由化が始まっているため、契約している会社によって電気代は異なりますが、サステナのお客様では一番安い方で約5ペソ(3ペソ/kWhの電気代と2ペソ/kWhの送電網維持費)の電気代がかかっている方がいらっしゃいました。
2021年12月19日時点で1ペソ当たり2.28円ですので、およそ11.4円~12.54円/kWhとなります。
フィリピンの物価は日本と比べると大体1/2~1/3程度となっており、仮にフィリピンの物価を日本の物価の1/2だと仮定すると、1kWhの電気を使うのに22.8円~25.08円が必要な感覚です。
日本国内の工場では、電気代は大体17円前後程度ですので、感覚的には約5円/kWh近く多く電気代を払っていることになります。
また、契約する電力会社によっては8~9ペソ/kWhの電気代がかかっている方もいらっしゃいますので、更に高い電気代が必要となります。

今フィリピンでは自家消費型太陽光が注目されている
そのように元々高く、これからも高騰していくことが想定されるフィリピンの電気代を支払う中で、今注目されているのが自家消費型の太陽光発電です。
これまでフィリピンでは日本のようなFIT制度等の太陽光発電設備導入促進のための施策が無く、中々太陽光発電設備の普及が進んでいなかったのですが、昨今屋根貸しによる太陽光発電設備の導入や外資を活用した太陽光発電設備の設置等、様々な方法を駆使して太陽光発電による電気代削減を図る企業が増えています。
太陽光発電の自家消費により取り入れられる社会貢献
また、太陽光発電の自家消費により得られるメリットは電気代だけではありません。
実は、最近弊社に太陽光発電設備を導入したいとご相談頂く企業様のほとんどが、SDGsやRE100等を意識していらっしゃいます。
持続的に社会から受け入れられる企業になるために、環境負荷低減は必須となってきていますが、大手企業は当然のこと、下請の仕事をしている中小企業まで、サプライチェーン全体を巻き込んでの取組が重要とされています。
その一つとして、電気代も下げることができ、環境負荷低減につながる太陽光発電が注目を集めているのです。
▼フィリピンにおいて太陽光発電設備の導入時に注意すべきこと▼
ここまでフィリピンにおける太陽光発電設備の活用による電気代の削減、環境負荷低減についてお伝えしてきましたが、これからフィリピンの工場に太陽光発電設備を導入しようと考えている企業様に注意点もお伝え致します。
フィリピンにおいて太陽光発電設備を導入する際は下記のことに気を付ける必要があります。
①設置箇所の荷重計算をしっかりと行うこと
②設置箇所の環境を考えて太陽光発電設備を導入すること
③工事会社選定時には施工品質も含めて調査を行うこと
①設置箇所の荷重計算をしっかりと行うこと
1つ目は設置箇所の荷重計算をしっかりと行うことです。
フィリピンの建物は日本と比べると脆いことが多々あります。
日本の建物と同じ感覚で太陽光発電設備を導入しようとすると、実はその建物で想定している耐荷重を超えてしまうことがあります。
そのため、太陽光発電設備を導入する際は、その度に必ず耐荷重計算を行う必要があります。
また、フィリピンでは台風等も多いため、建物の耐荷重だけでなく、風の荷重も計算に含める必要があります。
風荷重をないがしろにしてしまうと、いざ台風が来た時に太陽光発電設備が飛ばされてしまう可能性があります。
実際に、当記事を書いている数日前の2021年12月16日から17日には、フィリピンに大型の台風が直撃し、甚大な被害をもたらしました。
電気や通信手段が途絶え、建物によっては屋根が飛ばされたりするような大きな台風でしたが、弊社が対応したお客様の太陽光発電設備においては大きな被害は見られませんでした。
太陽光発電設備を使い続けられるよう、建物や気候に合わせた施工をすることが大切です。
②設置箇所の環境を考えて太陽光発電設備を導入すること
2つ目は設置箇所の環境調査が必要です。
太陽光発電設備を導入するのに適した環境かどうかというのをチェックするのですが、フィリピンでは日本ほど製造環境への意識は高くありません。
以前弊社でも活性炭の製造工場様から太陽光発電設備の導入を検討したいとご相談を頂きましたが、その工場では製造工程でできた活性炭が周囲に舞っており、すぐに発電効率が下がってしまう可能性が高いと考えられました。
このように、製造しているものや立地している場所等によって、発電効率が著しく低下する可能性があることを理解して、適した環境を用意する必要があります。
③工事会社選定時には施工品質も含めて調査を行うこと
そして最後ですが、太陽光発電設備を導入する際は、その施工会社の選定も大切です。
日本では当たり前のように提供されている施工品質も、海外に出てしまえば当たり前ではありません。
その国の特徴や、施工依頼を考えている工事会社の調査はしっかりと行い、安心できる工事会社に施工依頼を出すことが大切です。
▼まとめ▼
以上、フィリピンに進出している製造業者様向けの電気代とその削減方法についてのご紹介でした。
フィリピンに進出している製造業者様の参考になれば幸いです。
また、私たちサステナはフィリピンの三大都市(マニラ・セブ・ダバオ)に事業所を構える電気工事会社です。
フィリピン現地に日本人の施工管理者を置き、日本品質の太陽光発電設置工事を提供しています。
太陽光発電設備の設置目的や設置したい場所を教えていただければ、いくつかの設置パターンをシミュレーションで出すこともできますので、フィリピンで太陽光発電設備設置工事をお考えの方は是非お気軽にご相談ください!